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KJ建築設計事務所
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建築事例 #20 ぐるっと羽島

曳家の技で、蔵をまちに残す

左側は蔵を改修した体験棟で、観光案内所と美濃縞機織展示施設があり、右側は新築の休憩棟になっている、複合観光案内施設を手がけさせて頂きました。羽島市内の中心部にあり、地域の観光拠点として2016年4月にOPENしました。

この建物では、「羽島きらめきまちづくり美観賞」にて、栄えある「市長賞」を受賞させて頂くことができました。地域の皆様に喜んでいただけると同時に、我が師匠のご恩に少しは報いることが出来たのではないかと胸を撫で下ろしています。

Keywords:リノベーション,古蔵,曳き家,観光施設

外観

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隣接する「歴史民俗資料館」との関係も考慮したデザインになっています。
幾重にも重なる屋根は、人々の暮らしが活発に営まれている事を表現し、町並みのなかで静かに調和しています。

実は、この「歴史民俗資料館」は、私の師匠の手による建物なのです。
師の作品の隣で、いったいどのような表現を導き出すべきなのか…。いつも以上に緊張しましたが、上手く出来上がったのではないかと思っています。


外観

外観 外観

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左側の2階建ては、なんと、明治時代の古い蔵を改修して再利用したものです。
右側には平屋を新築し、蔵の存在を引き立たせるようにリズム良く配置。 スロープや多目的トイレを設け、どなたでも安心してご利用頂けるように配慮しました。



蔵2階

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蔵の2階は畳を敷き、江戸時代から続く地域の伝統工芸である、木綿織物「美濃縞」の体験展示を行っています。(詳しくはこちら)

元々使われている木材を極力再利用し、昔ながらの雰囲気の中で学べる空間となっています。





蔵1階



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蔵の1階は、観光案内所兼特産品の展示販売を行うスペースです。
白い袖壁は、耐震補強対策で新たに設けた壁で、あえて白く塗ることで、デザインのアクセントにしています。
また、その袖壁を利用して展示用の棚を設け、無駄なく収まるよう考えられています。 中央の展示テーブルは、建物に合わせた天然木のテーブルを設置して雰囲気を作りだしています。


階段


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2階への階段は、急なハシゴから、ゆるやかな階段に取替えました。上部を吹き抜けにして、織機の搬入ができる様に考慮しました。
右の写真は改修前の様子ですが、天井は低くハシゴがあるのみの、昔の倉庫である「蔵」の状態でした。


改修の様子

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改修前の様子です。外壁は剥がれ落ちてしまい、不安定な石積みの上になんとか建っていました。
また、入り口が道路と逆向きだったので、入り口が道路から見えるように、また、安定した基礎の上に建物を乗せるために、一度建物を浮かして移動、回転を行う「曳き家工事」を行いました。
建物の引っ越しともいえる「曳き家工事」は、木組みの上へレールを敷き、ジャッキで少しづつゆっくりと、家ごと移動していきます。

このような大工事を経て、昔から引き継がれた大切な地域資源である「蔵」を、まちに残すことができたのです 。


「ぐるっと羽島 はしま観光交流センター」…詳しくはこちら
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